JD 障害者のしあわせと平和を考える  日本国憲法公布70年 あなたにとって憲法とは? ともに学ぼう!語り合おう! 集会アピール 今年は日本国憲法が公布されて70年の節目の年です。 でも、今、平和が、人権が、民主主義が、とても危うい時代になっていると感じます。 私たちの憲法は、二度と戦争をしない覚悟を決め、世界に宣言したものです。 第二次世界大戦では8500万人ものいのちが亡くなりました。 そこには、600万人のユダヤ人虐殺、それを前に殺された20万人の障害者(T4(ティーフォー)作戦)もいます。ヒロシマ、ナガサキの核兵器で殺戮された何十万の人たちもいます。 昨年のこの場所での「戦後70年と障害者」のつどいでは、戦時下、障害者がどれほど過酷な体験を強いられたか、また後遺症や潜伏していた傷が後になって現れ今なお苦しんでいることを知りました。こんなにおそろしく、むごたらしく、かなしい思いは二度としたくありません。 私たちの憲法には3つの大きな柱があります。一つは戦争をしない、争いごとは武力ではなく話し合いで解決することです。二つは、国のあり方を決める主権は、国家ではなく私たち自身にあることです。そして三つは、生まれながらにもっている基本的人権の尊重です。これらは人権を守る世界の歴史の中で、人類の叡智の結晶ともいえるものです。 今日注目されている障害者権利条約は、この憲法の下に位置し、さまざまな国内法を監視します。権利条約は、平和のうちにすべての人びとが分け隔てなく暮らすことのできるインクルーシブな社会をめざしています。これは、戦後、私たちの先達たちが願った「この子らを世の光に」と同じ思想です。 私たち障害者・関係者は、だれも殺しません。 そしてだれにも殺されたくありません。 子どもも女性も、高齢者も障害者も、だれもがみんな、こわがったり、餓えたりせずに、おだやかに生きていくことを願っています。これは当たり前の願いです。 この憲法を守り、世界の人びとと一緒に、こころをつくして話し合い、力を合わせて、戦争のない、人権と民主主義が守られる社会を共にきずいていきましょう。 2016年11月2日  70年目の憲法公布日を前に