26年1月22日更新
声明 生活保護費引き下げは違法! 最高裁勝訴判決(2025.6.27)に基づく謝罪と補償を〇JDでは1月20日に生活保護費引き下げ問題について声明を発表いたしました
2026年1月20日
声明
生活保護費引き下げは違法!
最高裁勝訴判決(2025.6.27)に基づく謝罪と補償を
NPO 法人日本障害者協議会(JD)代表 藤井 克徳
2012年「生活保護バッシング」の広がる中で政権復帰を目指した自民党は「給付水準の原則1割カット」を選挙公約に掲げ、その公約を国(厚労省)が忖度し、2013年~15年にかけて物価下落を理由に生活扶助の基準を最大10%引き下げた。障害のある人を含め全国で1000人余が立ち上がった「いのちのとりで裁判」に対し、2025年6月27日最高裁判所は「生活保護費の大幅な引き下げは違法であり、厚労省の判断には裁量権の逸脱や乱用がある」と断じた。
生活保護受給者は全国で約200万人、このうち障害者・傷病者は87万人(約43%)を占める。生活保護の問題は障害のある人の所得保障政策の根幹となるものであり、安易な切り下げは決して容認できない。
しかし、国(厚労省)は、原告に謝罪もせず、最高裁判決へ真摯に向き合うことなく、原告や弁護団、支援団体の意見を無視した形で、厚労省内に専門家による検討会を設置し、部分的損害回復にとどまる対応策を発表した。厚労省は、最高裁判決を軽視し、社会福祉、社会保障の増進に努める責務を投げ捨て、新たな減額改定を含む対応策を発表し、2025年12月末に生活保護受給者の中で原告とそれ以外の人たちを区分けする「分断方針」を示し、補正予算を成立させた。
この暴挙を看過できないと原告、弁護団、支援団体は再訴訟を決意した.これまでの10年に及ぶ裁判の結果、最高裁判決を勝ち取りながら、司法を軽視する国のあり方に強い危機感を抱いている。権力の暴走を防ぐための三権分立を取り戻すための闘いでもある。当協議会は、再訴訟という苦渋の決断を支持したい。生活保護制度が人々の暮らしを守るいのちのとりでとしての機能を取り戻すために、引き続き原告らを応援し、ともに闘っていく所存である。
本来、厚労省の責務は、国民生活基礎調査に基づき障害のある人の貧困率を算出し、障害のある人の生活実態を明らかにし、家族に依存せずに生きられる所得保障政策を障害のある人や家族、支援者らとともに構築することである。
障害により稼得収入だけでは生活できず、自立生活を目指して生活保護受給を決断した人たちがいる。しかし、現状の生活保護は健康で文化的な生活を保障するものではないことは明らかだ。もっとも弱い立場の人たちに「我慢」を強いる政策は終わりにしなければならない。
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